体外受精をすすめられて、1回にいくらかかるのか不安になっていませんか。
ネットで調べても金額の幅が大きく、自分の場合はどれくらいなのか見当がつきにくいですよね。
うまくいかなかったときのお金も気になるところだと思います。
- 体外受精1回の費用
- 何にお金がかかるのか
- 保険適用と自費の違い
- うまくいかなかった周期のお金

体外受精って、1回でいくらかかるんだろう

移植まで進めなかった周期も含めて、実際の金額を紹介しますね
この記事では不妊治療を5年続けている私が、体外受精1回の費用を保険適用と自費の明細で紹介します。
卵が取れなかった周期や、胚盤胞まで育たなかった周期にかかったお金も正直に書きました。
読み終わるころには、体外受精を始める前に準備したいお金が見えてくるはずです。
体外受精1回にかかる費用の流れ

体外受精の費用は、1回の支払いではなく、治療の流れにそって少しずつかかります。
大きく分けると、採卵までの診察、採卵と培養、凍結と移植の3つの場面です。
どこでどれくらいかかるのかを知っておくと、お金の準備がしやすくなります。
- 採卵までの診察と薬
- 採卵と受精・培養
- 凍結と移植
まずは、体外受精の流れとお金がかかる場面を見ていきましょう。
採卵までの診察と薬
採卵の前には、卵の育ち具合を確かめる診察に何度か通います。
超音波の検査や血液検査で卵の様子を見ながら、薬で採卵の日を調整していきます。
私が通っていた低刺激のクリニックでは、採卵の前の診察は3〜4回でした。
採卵と受精・培養
採卵の日は、1周期の中で一番お金がかかる日です。
取り出した卵子と精子を受精させ、受精卵を数日かけて育てます。
顕微授精やタイムラプスなどの方法を選ぶと、そのぶん費用が増えます。
凍結と移植
育った受精卵(胚)は凍結し、別の周期に子宮へ戻すことが多いです。
移植の前にも診察があり、移植のあとは妊娠判定の日にもう一度通います。
凍結する数や凍結を続ける期間によって、費用が変わる点も覚えておきましょう。
保険適用の体外受精1回の費用

ここからは、私が実際に払った金額を紹介します。
保険が使えたころの体外受精1回は、採卵から妊娠判定までで約24万円でした。
2025年5〜6月に採卵で1個凍結でき、その胚を移植した周期です。
- 採卵:約17万円
- 移植:約6.4万円
- 1周期の合計:約24万円
金額はすべて、低刺激の採卵をすすめるクリニックでかかったものです。
保険適用の採卵1周期の費用
保険適用の採卵は、診察から採卵の日までで約17万円でした。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 採卵前の診察(3回) | 約2.7万円 |
| 採卵の日 | 約14.5万円 |
| 採卵の合計 | 約17万円 |
保険は3割負担なので、採卵の手術や培養の費用はかなりおさえられます。
保険適用の移植の費用
保険適用の移植は、診察から妊娠判定までで約6.4万円でした。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 移植前の診察(3回) | 約1万円 |
| 移植の日 | 約4.6万円 |
| 妊娠判定の日 | 約8,000円 |
| 移植の合計 | 約6.4万円 |
移植の日の費用は、採卵の日の3分の1ほどです。
保険と一緒に払った先進医療
保険適用のころでも、採卵の日の約14.5万円のうち約9万円は自費でした。
保険と一緒に受けられる先進医療を4つつけていたからです。
- タイムラプス:約2.8万円
- IMSI:約1.1万円
- スパームセパレーター:約2.5万円
- PICSI:約2.8万円
先進医療をつけるかどうかで、保険適用でも負担は大きく変わります。
受けるかどうかは、主治医と相談して決めてください。
自費の体外受精1回の費用

保険の回数を使い切った2025年9月からは、すべて自費の治療になりました。
自費の体外受精1回は、採卵から妊娠判定までで約70万円です。
2025年12月に採卵し、2026年2月に移植した周期で、同じ4つの先進医療をつけています。
- 採卵:約52万円
- 移植:約17万円
- 1周期の合計:約70万円
保険適用のときとの比べ方は、こちらの記事でくわしく紹介しています。
自費の採卵1周期の費用
自費の採卵は、診察から採卵後の診察までで約52万円でした。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 採卵前の診察(4回) | 約9.6万円 |
| 採卵の日 | 約42万円 |
| 採卵後の診察 | 約4,000円 |
| 採卵の合計 | 約52万円 |
採卵の日のおもな内訳は、顕微授精が約35万円、凍結が約5万円、麻酔が約5,000円です。
自費の移植の費用
自費の移植は、診察から妊娠判定までで約17万円でした。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 移植前の診察(3回) | 約3.9万円 |
| 移植の日 | 約12万円 |
| 妊娠判定の日 | 約8,000円 |
| 移植の合計 | 約17万円 |
妊娠判定の日の費用だけは、保険適用のときと同じでした。
刺激の方法で変わる費用の目安
ここで紹介した金額は、低刺激の採卵をすすめるクリニックでかかったものです。
採卵の前に使う薬の量は、クリニックや刺激の方法によってちがいます。
高刺激の方法をとるクリニックでは使う薬が多いため、この記事の金額より高くなることがあります。

私も2026年6月に高刺激のクリニックに転院しました
移植できなかった周期の費用

体外受精は、毎回移植まで進めるとは限りません。
私の場合は、移植まで進めなかった周期にも、移植できた周期とほとんど同じ採卵の費用がかかりました。
これから始める人にこそ知っておいてほしいお金です。
| 周期の結果 | 保険適用 | 自費 |
|---|---|---|
| 卵が取れなかった | ― | 約11万円 |
| 胚盤胞まで育たなかった | 約14万円 | 約49万円 |
| 移植まで進めた(採卵まで) | 約17万円 | 約52万円 |
金額は、採卵前の診察から採卵後の診察までを含めた1周期の合計です。
卵が取れなかった周期の費用
自費のころ、採卵をしても卵が取れなかった周期は約11万円でした。
卵が取れなくても、採卵までの診察や薬、採卵の手術の費用はかかります。
保険適用のころは、卵が取れなかった周期はありませんでした。
胚盤胞まで育たなかった周期の費用
卵は取れたものの胚盤胞まで育たなかった周期は、保険適用で約14万円、自費で約49万円でした。
受精や培養まで進むので、移植できた周期の採卵とほとんど変わらない金額です。
移植がないぶん移植の費用はかかりませんが、採卵の費用はそのまま残ります。
結果にかかわらずかかる採卵の費用
体外受精では、結果にかかわらず採卵の費用がかかると考えておくと安心です。
私の第二子の治療では移植まで進めない周期が多く、そのたびに採卵の費用を払いました。
1回の費用だけでなく、何回か採卵をくり返すことも考えてお金を準備しておきましょう。
体外受精の費用で知りたいこと

体外受精の費用を考えるときは、1回の金額だけでなく全体で見ることが大切です。
とくに知っておきたいのは、回数と制度のことです。
回数によって総額が変わり、制度を使えば負担を減らせます。
- くり返すことも多い費用
- 保険で受けられる回数
- 医療費控除
ここでは、私が実際に経験したことと一緒に紹介します。
1回で終わるとは限らない費用
体外受精は、1回で終わるとは限りません。
私は第二子の治療で約7回移植していて、移植できなかった周期の採卵も何度もありました。
5年間の治療費の総額は約1,000万円です(年ごとの金額はこちらの記事で公開しています)。
保険で受けられる移植の回数
保険で受けられる胚移植は、40歳未満で始めた人なら子ども1人につき通算6回までです。
40歳以上43歳未満で始めた人は、通算3回までとなります。
回数を使い切ったあとの費用の変わり方は、こちらの記事に書いています。
医療費控除で戻るお金
体外受精の費用は、保険適用でも自費でも医療費控除の対象です。
1年間の医療費が10万円を超えると、確定申告で税金の一部が戻ってきます。
私は4年分をまとめて申告したので、そのやり方をこちらの記事にまとめました。
これから体外受精を始める人へ

最後に、これから体外受精を始める人に伝えたいことがあります。
それは、お金のことで迷って、時間を使いすぎないでほしいということです。
5年治療を続けてきた私の実感として、3つのことを書きます。
- 早めの受診
- まずは1回やってみること
- 悩みを分かち合える仲間
少しでも背中を押せたらうれしいです。
年齢を考えた早めの受診
不妊治療は、年齢との戦いでもあると感じています。
迷っているなら、まずは不妊治療のクリニックを受診してみてください。
保険が使えるのは、治療を始めたときに43歳未満の人です。
まずは1回やってみるという考え方
私は男性不妊のため、治療費が高いと言われる顕微授精から治療が始まりました。
私の場合、保険適用の採卵1周期は先進医療を含めて約14万〜17万円でした。
まずは1回体外受精をやってみて、次の費用はそれから考えれば大丈夫です。

悩んでいる時間がもったいないので、まずは一歩を踏み出してみてください
悩みを分かち合える仲間
メンタル面でつらいときや不安なときは、ひとりで抱えこまないでください。
ネットで探すと、同じように不妊治療をしている仲間が必ず見つかります。
悩みを共有して、分かち合っていきましょう。
体外受精の費用のよくある質問

ここでは、体外受精の費用についてよくある疑問をまとめました。
制度や金額は変わることがあるので、最新の情報は通っているクリニックや公的な情報で確認してください。
私の実例も、あわせて紹介します。
顕微授精から始めた場合の費用
顕微授精は、体外受精より費用が高くなることが多い方法です。
私は最初から顕微授精で、自費の採卵の日の顕微授精の費用は約35万円でした。
保険適用なら3割負担になるので、負担はかなり軽くなります。
保険適用の年齢の条件
保険が使えるのは、治療を始めたときに43歳未満の人です。
40歳未満で始めた人は6回、40歳以上43歳未満で始めた人は3回まで、保険で胚移植を受けられます(神奈川県「不妊治療の費用等について」)。
クリニックによる費用の違い
保険適用の治療は、同じ治療ならどのクリニックでもほぼ同じ金額です。
一方で、自費の治療や先進医療の料金は、クリニックごとに決められています。
通う前に、自費になったときの見積もりも聞いておくと安心です。
使う薬で変わる費用
採卵の前に使う薬が多いほど、薬代や診察の費用は高くなります。
低刺激か高刺激かなど、刺激の方法によって使う薬の量はちがいます。
自分の治療方針でどれくらいかかるかは、主治医に聞いてみてください。
治療費の準備のしかた
治療費は、1周期分の費用に加えて、何回かくり返す分も考えて準備するのがおすすめです。
自費の治療では、カードの限度額にも気をつけましょう。
私は予算の上限ではなく、40歳までという期限を決めて準備してきました。
体外受精1回の費用のまとめ

私の場合、体外受精1回の費用は保険適用で約24万円、自費で約70万円でした。
そして、移植まで進めなかった周期にも、採卵の費用はほとんど同じだけかかります。
- 費用は採卵・培養・凍結・移植でかかる
- 保険適用の1周期:約24万円
- 自費の1周期:約70万円
- 移植できない周期にもかかる採卵の費用
- 低刺激のクリニックでの金額
- まずは1回やってみるという考え方
まずは、通っているクリニックや受診を考えているクリニックで、1周期の費用の目安を聞いてみてください。
そのうえで、何回かくり返す分も含めて夫婦で話し合っておくと安心です。
- 1周期の費用の確認
- くり返す分の準備
- 続ける期限の話し合い
不妊治療に5年でかかったお金の総額は、こちらの記事で公開しています。
お金の見通しが立てば、治療に向き合う気持ちにも少し余裕が生まれるはずです。

コメント